実践「7つの習慣」④第四の習慣「Win-Winを考える」

第一の習慣「主体性を発揮する」、第二の習慣「目的を持って始める」、第三の習慣「重要事項を優先する」。これらの習慣を通して、それまで誰かに、何かに、依存していた状態から完全に自立した状態へ生まれ変わります。コヴィー博士は、これを「私的成功」と呼んでいます。私的成功をおさめることができれば、次は「公的成功」を目指しましょう。

第四の習慣は、「Win-Winを考える」です。この言葉自体は、どこかで聞いたことがあるでしょう。
人間関係には六つのパラダイムがあると言われています。
❶Win-Win:自分も勝ち、相手も勝つ。それぞれの当事者がほしい結果を得る。
❷Win-Lose:自分が勝ち、相手が負ける。
❸Lose-Win:相手が勝ち、自分が負ける。
❹Lose-Lose:自分もまけて、相手も負ける。
❺Win:自分の勝ちだけを考える。
❻Win-WinまたはNoDeal:Win-Winにならなければ、取引しない。
日常生活のどんな場面でも、このうちのいずれかの結果を選択していることになります。
人はどうしても自分のWinだけに目が行きがちであり、相手のことを考える余裕がありません。
Win-LoseやLose-Winを繰り返していると、自分もそうだし相手も嫌な思いをし続けることになります。
一歩身を引いて相手のことを考える余裕を持ち、Win-Winの関係を目指しましょう、というのが博士の主張です。

Win-Winの結果を導くための具体的な条件が書かれていますので、いくつか紹介しておきます。

●誠実・廉潔
誠実とは「自分自身におく価値」である。自分自身の価値観を明確に打ち出し、日頃の生活において、それに基づいて主体的に計画し実行していくことである。
●成熟
成熟した人は、自分の気持ちや信念を表現する勇気と、相手の気持ちや信念を尊重する思いやりのバランスがとれているひとである。勇気と思いやりの両方を高めることが、Win-Winの実現には不可欠である。
●豊かさマインド
豊かさマインドとは、すべての人を十分に、あるいはそれ以上に満足させることが可能であるという考え方である。
一方の欠乏マインドとは、人生を1個のパイと見て、ほかの人が大きな一切れを取ると自分の取り分が減るという考え方である。欠乏マインドを持つ人は、人の成功に嫉妬し、ひそかに他人の不幸を望む。
豊かさマインドを持つ人は、威信、名誉、利益、権限などを容易に人と分かち合うことができる。ほかの人と接しながら、無限の可能性があることを認め、新しい創造的な代替案や第三案を作り出すことができる。

公的成功とは、他人を負かすということではない。それは関係づくりに成功することであり、関わっているすべての人が相互に利益を獲得することである。公的成功は、一緒に働き、コミュニケーションを図り、お互いが理解し、成果を生み出すことである。


これまでのあなたの脚本づけを考えてみてください。それはWin-Loseでしょうか、Lose-Winでしょうか。その脚本付けが、ほかの人との接し方にどういう影響を与えているか、その脚本のもとになっていることは何でしょうか。その脚本からつくられたパラダイムが、今あなたが徳面している現実に十分対応できるものでしょうか。
もし、満足できる状況でなければ、いい機会です。あなたもWin-Winを考えて行動を始めましょう。
まずは、Win-Winの合意をつくりたい相手を一人選んでください。
そして、相手の立場に立って相手が望んでいる結果を、相手の立場からなるべく明確に書いてみて下さい。
次に自分の観点から、自分が望んでいるWinを確保するにはどういう結果が必要なのか、書いてみて下さい。
相手と話して、双方が満足する解決策を見つけるまでコミュニケーションを続ける用意があるかどうか、訊いてみてください。


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