今回はISO22000について解説します。
このブログをご覧になっている方は、すでにISOやISO9001については理解されていると思いますが、不安な方はあらかじめ過去の記事を読んでおいていただくと、理解しやすいと思います。
ISO9001の基礎知識①ISOとは | % (qms-sr.com)
ISO22000は消費者に安全な食品を提供するためのマネジメントシステム規格として、2005年に制定されました。
ISO22000には、次の4つの特徴があります。
①HACCP原則；HACCP12手順に基づく食品危害制御
②前提条件プログラム；衛生のための基本的な前提条件
③システムマネジメント；組織全体のシステム
④相互コミュニケーション；組織内外のコミュニケーション
①HACCP原則；HACCP12手順に基づく食品危害制御
HACCPについては、前回の記事を参考にしてください。
ISO22000の基礎知識②HACCP | % (qms-sr.com)
②前提条件プログラム；衛生のための基本的な前提条件
HACCPでは7原則12手順に従ってシステムを構築してゆきますが、その手前の「前提条件」として取り組まなければならないことをまとめたものです。a)建造物、建物の配置、及び付随したユーティリティ、b)ゾーニング、作業区域及び作業員施設を含む構内の配置；c)空気、水、エネルギー及びその他のユーティリティの供給などの項目が定められています。（詳しくは追って解説します）
③システムマネジメント；組織全体のシステム
HACCPの弱点の一つである「製造工程のみの部分的なシステムである」点を改善し、組織全体を対象としています。
文字が小さくて読みづらくて申し訳ないのですが、ISO22000のシステムを図式化したものを載せておきます。
HACCPによる運用と、組織のマネジメントレベルの運用の二つが含まれています。
④相互コミュニケーション；組織内外のコミュニケーション
HACCPのもう一つの弱点である「組織内の他の部門との内部コミュニケーションが不明確である」点についても、改善が加えられています。コミュニケーションはISO規格が得意とするところです。
以上で、ISO22000とはどんなものか、ざっくりとしたイメージは持っていただけたのではないかと思います。
次回からは、その中身について詳しく解説をしていきます。
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