2021年に亡くなった立花隆さんの本です。
有名な方なので今更紹介は必要ないと思います。
この本の一説にこのような件があります。
英語の俗ないいまわしで、「You are what you eat」 (汝は汝が食するところのものである)という表現があるが、実に含蓄のある言葉であって、これと同じことが、人間のあらゆる側面について言える。
人間の肉体は、結局、その人が過去に食べたもので構成されているように、人間の知性は、その人の脳が過去に食べた知的食物によって構成されているのだし、人間の感性は、その人のハートが過去に食べた感性の食物によって構成されている。すべての人の現在は、結局その人が過去に経験したことの集大成である。その人がかつて読んだり、見たり、聞いたりして、考え、感じたすべてのこと、誰かと交わした印象深い会話のすべて、心の中で自問自答したことのすべてが、その人のもっとも本質的な現存在を構成する。考えたすえに、あるいは深い考えもなしにしたすべての行動、その行動から得られた結末について反省と考察を加えたすべて、あるいは獲得したさまざまな反射反応が、その人の行動パターンをつくっていく。
これまでに食べたものが現在の体を作っているという話は有名ですが、知性についても同じことが言えるということです。食べ物に気をつけると同様に、どんな本を読むか、どんな経験をするか、によって現在の自分ができているということですね。体に悪い食べ物を避けるように、ジャンク情報は避け良質な情報に触れるようにしたいものです。
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