ISO9001の基礎知識⑥6章:目標と計画の作成

①取り組むべきリスクと機会の決定
4章で取り上げたリスクと機会について、自社に対する影響度の大きさを考慮して優先順位を決定しましょう。
何か不都合なことが起こったときに「想定外だった」と言われることがありますが、実はうすうすは予想していたが深く考えようとせず放置していた、というケースも多いようです。
そうは言っても、自分たちではどうしようもないリスクもありますから、対策が可能なものに取り組みましょう。
プラス面である機会についても同様です。自社の強みを生かして、ビジネスチャンスの拡大を図りましょう。

②リスク及び機会に対する計画
決定したリスクと機会について、どのように取り組みを行うか計画を立てましょう。
ここでは詳細な計画まで落とし込む必要はありませんが、リスクや機会に対して十分効果のあるものであり、影響の大きさに見合ったものにする必要があります。

ISO9001では、注記として次のような説明があります。
リスクへの取組みの選択肢には,リスクを回避すること,ある機会を追求するためにそのリスクを取ること,リスク源を除去すること,起こりやすさ若しくは結果を変えること,リスクを共有すること,又は情報に基づいた意思決定によってリスクを保有することが含まれ得る。
リスクの起こりうる確立と発生した場合の影響の大きさという二つの観点で優先順位を決めるとともに、対応策についても使い分けをすることが大切です。

③品質目標の確立
品質方針をもとに、具体的な目標を作ってください。
狭い意味での「品質」にこだわる必要はなく、経営目標としてとらえていただいて構いません。
目標はまず経営者が会社の目標を立て、取締役、部長、課長、…と下に行くにしたがって、より具体的にブレークダウンしたものを考えてください。また、できるだけ「測定可能なもの」にしてください。必ずしも数値目標でなくてもいいですが、客観的に判断できるものが望ましいです。そうでないと、後から達成したかどうかの判断ができません。

④品質目標を達成するための計画
誰が、いつまでに、どのようなことを行うか、を決めていきますが、ここでも達成できたかどうかをどのような方法で評価するのか、決めておくことが大切です。
ISOの考え方の一つとして、PDCAサイクルを回すというお話をしたかと思いますが、チェックの方法をきちんと決めておかないと、サイクルがうまく回りません。



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