久米信行という方の本で、副題が「会社の名刺に頼らない生き方」です。
特に会社にお勤めの中高年の方におススメの本です。
今は、「〇〇会社に勤めています、部長をしています」と自己紹介していますが、いずれ定年を迎えます。会社の名前や肩書を外した時に、どのよう生きてゆくか、予め考え、準備するための参考になる本です。
たくさんいいことが書いてありますが、いくつか私の印象に残った文章を紹介します。
●ピンで生きるということは、「どんな職場であれ、順応できる」「どんな人に頼まれても、期待以上の役割を果たせる」ということ。いつでも、どこでも全力で仕事に取り組む人である。
●ピンで生きようと思うなら、いくら才能があったとしても、わがままで独りよがりの小人物になってはまらない。自分の才能を信じる一方で、自分の限界をよく知っておく必要がある。自分より優秀な人たちを集めて敬意を払い、力を最大限発揮してもらう度量が必要なのだ。
●ピンで生きる人は、誰に対しても威張らず腰が低い。年下や目下の人に対しても、心からの敬意を払う。すれ違った警備員やトイレの掃除人まで、親しみと感謝をこめて笑顔を浮かべているかどうか。どんな人であれ、秘められた個性があり大切な役割がある。お互いに出会うことのは何かの意味がある。
●ピンで生きる人は、三振を恐れずに打席に立ち続ける。挑戦を好み、どんなに失敗を続けても挑戦を続ける。一番こだわるのは、生涯の打席数と安打数である。それは、打席に立つことでしか味わえない、心地良い緊張感、充実感、達成感=「あの感じ」を体が覚えているからだ。自分の実力を超えるオファー=晴れ舞台に上がるチャンスが来たら、それこそ機会到来である。思い切って晴れ舞台に立ってみよう。失敗したら失敗したで必ず得るものがある。
●ピンで生きる人は、まずは「ひと様のために」を優先する。一度きりの人生と一念発起しピンで生きようと歩み始めたのに、本来の能力を発揮できず天職も見つけられず、中途半端に終えてしまうのは寂しい。しかし、自分以外の誰かのためには働くと思うだけで、別の力が湧いてくる。自分のためだけに働いていた時には体感できなかった、大きな充実感や達成感が味わえる。その新たな喜びに動かされ、もっと人のために働きたくなる。
●ピンで生きる人は、なんでも面白がり「道楽もの」を目指す。八十になった今日も様々な本を読み続けて「目からウロコが落ちる日々」を送る。九十になっても、「やりたいことがいろいろあり過ぎる」と言える。
まだまだいいことがたくさん書いてあります、ぜひ手に取って読んでみてください。
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