QMS経営ベーシック(初級):QMSの考え方を取り入れた経営について紹介していきます。
QMSの基本を理解したうえで、課題解決に役立つ手法を(部分的に)取り入れるレベル、を想定しています。
まずは取り入れやすい部分に取り組んでみて、効果を体感していただくことが狙いです。
QMSの基本は、「人任せではなく、しくみによる経営」です。
ここでは、いくつかの事例を紹介しながら、どのような取り組みを行うか説明します。
一つ目の事例は、「仕事のやり方の整理と見直し」です。
QMSの基本的な考え方のひとつに、プロセスアプローチがあります。
詳しくは別のところで紹介していますのでそちらを参考にしてください。
ざっくり言うと、それぞれの仕事を全社的な視点で見直して最適なものに整理し直すということです。
担当者任せにしておくと、ややもすると自分たちのやりやすいように仕事していたり、本来は必要のない仕事まで作っている可能性も考えられます。
会社全体の仕事の流れを整理し、文書化・標準化することで、人任せではなく「しくみによる経営」を目指します。
•事例1;仕事のやり方の整理と見直し
①会社の流れをあるがままに大きな紙に書く。
②それに今ある文書、帳票、会議、報告書等を書き込む。
③いくつかのジグソーパズルのピースに分ける。
④それぞれのピースが会社の規定であり、全体の流れや概略が書いてある冊子がマニュアルである。
⑤ISOの規格に照らし合わせ、足りない部分があれば簡単に付与する。
⑥システム構築の標準化したフローができる。
ポイントとしては、
①従業員の方の協力を得て、漏れなく全ての仕事を抜き出します。
②重複しているものや類似のものがあれば、一つにまとめるといいでしょう。
③目的のはっきりしないものや効果が少ないものは、やめることができないか検討します。
④仕事を「付加価値」を生む仕事とそうでない仕事に分け、後者は極力合理化し、前者に注力できるようにしましょう。
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