QMS、QMS経営の意味

QMSはクオリティ・マネジメント・システムの略であると紹介しましたが、ここではもう少し詳しく解説をしたいと思います。

クオリティとは、辞書によると質・品質・特性のことを意味する英語表現であり、名詞では資質、品質、特徴を意味し、形容詞では質の高い、素晴らしい、品のあるという意味になる、とされています。

マネジメントとは、ISO9000の定義では「組織を指揮し,管理するための調整された活動」とされています。

マネジメント・システムとは「方針及び目標、並びにその目標を達成するためのプロセスを確立するための,相互に関連する又は相互に作用する,組織の一連の要素」とされています。

QMS(クオリティ・マネジメント・システム)は、ISO900の定義では、「品質に関する,マネジメントシステムの一部」とされていますが、これだけでは具体的にイメージしづらいのではないかと思います。QMSの基本的な考え方の一つに「プロセスアプローチ」というものがありますが、QMSとは、「複雑な活動のまとまりを秩序だったプロセスの集合(システム)として理解し、このプロセスを設計・運用・改善することでシステムとそれが生む製品やサービスの品質をマネジメントする」という表現がわかりやすいのではないかと思います。

QMS経営とは、QMSを経営の基盤システムとして運用することで、提供する製品やサービスの品質だけでなく組織の品質にこだわり、「クオリティの高い組織」を実現しようとするものです。

「クオリティの高い組織」とは、どのような組織を言うのでしょうか。様々な考え方があると思いますが、当研究所では次のように定義しています。

①オリジナリティの高い製品・サービスを有していること。
②価格競争を避け、適正な利益を確保していること。
③得た利益を社会や社員に十分還元していること。
④社内の風通しがよく、社員が生き生きと働いていること。
⑤仕事を通じて社員が成長できる環境であること。

最近、「いい会社」という言葉を耳にしますが、それに近いものかもしれません。単に売り上げが大きいとか、業界でのシェアが高いとか、収益率が高いとかだけではなく、そこで働く社員の幸福や社会貢献も十分に考慮した組織のことを指しています。

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